【PC修理】Dynabook EX/33H PA33EXHLP | 画面にカーソルだけ出てOS起動しない|アクセス権の付与

Dynabook EX/33H カーソルだけ表示されてOS起動しない

今回は東芝ダイナブックシリーズのPA33EXHLP Vistaモデルで”カーソルだけ出てOSが起動しない”とのご連絡を受け、お客様のご希望によりお持込対応となりました。

早速テストしてみると・・・
確かにカーソルだけ表示されて何も動きません・・・　これはレジストリ不良かHDD不良と判断しました。
が、この時点では何方かが判らないのでお預かりとさせていただいてテストしていきます。

原因は？

このカーソルだけ出てOS起動しない現象は大体２パターンです。
1.HDDが物理的に破損している
2.Windowsのレジストリが破損している
の二つです。まずはこの現象の原因を切り分けないとお見積が出せません。
まずはレジストリを疑い、正常起動モードではOS起動しないのでセーフモード起動を試みます。
・・・
が、同じ現象になってしまいセーフモードでも起動しません・・・
次にHDDを疑いHDDの物理テストをしていきます。

テストを始めて約三分でHDDチェックツールにてHDDの不良と判定できました。
お客様にご相談した所、”HDDの交換はOKだけど元データは欲しい”という事になりましたので、元のHDDをUSB接続してデータの残存を確認します。

確認した所データの残存は確認できたのでお客様にご報告し、Goサインがでましたので修理対応を続行します。

HDDの交換とリカバリDisc作成

元のHDDが破損していますので、交換修理対応なのは確定なのですが問題はリカバリDiscが無いという事です。
お客様が作成する前にHDD破損となってしまいましたのでリカバリDiscをこの状態から作成しないといけません。

今回は”OSは起動しないけど、データは残存している”状態のHDDでしたので、これを利用してリカバリDiscを作成します。
考えた手順は以下の通り
1.破損しているHDDのクローンを新品の交換用HDDで作成する。
2.作成したクローンHDDを本体に設置する。
3.リカバリーモードを起動してOSをリカバリする。
4.リカバリした状態からリカバリDiscを作成する
5.リカバリDiscからリカバリモードを起動しOSをリカバリする。

先ず結論から言いますとこの工程で成功しました。
ですが、HDDのクローンに失敗するとリカバリ自体ができない事、ソフトウェアクローンでは失敗する事でした。

写真はクローンに失敗したソフトウェアクローン。

HDDのハードウェアクローンで作成すると問題なく対応できました。
必要なのはDVD3枚と約5-8時間という時間です。
次に取り出したHDDのデータをほかのパソコンでも読み書きできるようにしないといけません。

HDDデータのアクセス権の付与

OSがWindows7/8等だと特に問題なく以前のOSのデータは読み書きが出来るのですが、OSがVistaの場合HDDデータにアクセスできない事があります。
この場合”アクセス権の付与”を実施しないと他のパソコンで読み書きできません。
見分け方は”コンピューター”を開き”HDDをダブルクリック”した時のメッセージが”アクセスが拒否されました”と出るかどうか。
”アクセスが拒否されました”と出た場合アクセス権の付与を実施しないと、その環境下ではアクセスできません。

アクセス権の付与の手順（Windows7/8の場合は不要、Vistaでも手順は同じです）
”スタート”→”コンピューター”を開きます

写真はWindows7環境